法王、プロテスタントは教会ではない
ヴァティカンの教理聖省の出した文書が、プロテスタントを否定し論争を巻き起こしている(コリエレ・デッラ・セーラ、7月11日)。
教理聖省(Congregazione per la Dottrina della Fede) の出した文書には、キリストは、「地上に唯一の教会」を立て、それはカトリック教会のうちにのみ「十全なアイデンティティー」を見いだすものだ、とある。
この文書は、ギリシア正教会、プロテスタントの激しい反応をかっている。
文書は、教皇ベネデット16世に承認されたものであり、わずか6ページのものである。タイトルは、「教会の教理に関するいくつかの質問への回答」。
回答は、5つで、その全体が、ある保証、伝統主義者やルフェーヴル派へ向けた動きとなっていて、次のことを述べている。即ち、第二ヴァティカン公会議は、「教会の教理」を「革命した」ものではなく、単に、「発展させ、深め、より広げたもの」に過ぎない、と。
5つの質問は、1964年に出た Lumen Gentium (教会憲章)をめぐるもので、「キリストの唯一の教会は、カトリック教会に存する」というテーゼをめぐるものである。
今回の文書は、2000年に枢機卿時代のラッツィンガーによって署名された Dominus Jesus という宣言の内容をより鮮明にしたものと言える。
これに対し、東方教会やエジプトのコプト教会、プロテスタントからは同意できないという声があがっている。
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