ヒトラーはヴァグナーを愛したが、ドイツ人はレオンカヴァッロを愛した
ヒトラーはヴァグナーを愛好していたが、ドイツ人はイタリアオペラを愛好していた(コリエレ・デッラ・セーラ、7月14日)。
1938/39年のシーズンにドイツの劇場で最も上演されたオペラ作曲家は誰だろう? 読者はヴァーグナーだと思うであろう。《ラインの黄金》、《神々の黄昏》、《パルシファル》だろうか?
答えはそのどれでもない。レオンカヴァッロの《道化師》である。次がマスカーニの《カヴァレリア・ルスティカーナ》、プッチーニの《マダム・バタフライ》である。
ヴァーグナーのオペラの中で最も上演回数の多かった《ローエングリン》は12位であった。
9月に出版される Jonathan Carr の Wagner Clan によれば、ヒトラーが権力についたからといって、ドイツ人がヴァグナーに熱狂したわけではないのだ。
ヒトラーが政権につく直前の1932/33年は、ドイツの劇場での上演頻度1位は、ビゼーの《カルメン》で、2位はヴェーバーの《魔弾の射手》。
第二次大戦中、ドイツでもっとも上演された作曲家はジュゼッペ・ヴェルディであった。
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