《プリモ・レーヴィの道》
《プロモ・レーヴィの道》(ダヴィデ・フェッラーリオ監督)を観る(イタリア映画祭2007)。
これはタイトルの通り、ロードムービーである。ただし、アウシュビッツ収容所から奇跡的に生還した作家プリモ・レーヴィがイタリアに帰国するまでに通った道筋をたどっている。
タイトルからは、なんとなく暗く重い話かと思うと、そうでもない。というのも、収容所自体は出発点になるが、時折挿入される歴史的な画像のほかは、現在のロシア、ベラルーシ、ルーマニア、ハンガリーの様子が映し出されるからだ。
ダヴィデ・フェッラーリオ監督(今回来日)は、昨年公開された《トリノ、24時からの恋人たち》(映画祭のときは《真夜中を過ぎて》というタイトルだった)では、トリノの映画博物館を舞台にした一風変わった三角関係を描いていたが、今回は、旅そのものが主人公であって、継続的に登場する人物はいない。
レーヴィですらも、途中では忘れ去られたかのように、各地の現在のエピソードが語られるのである。
観ているうちに、旅をすることが人生そのものではないかと思えてくる。それが、プリモ・レーヴィのような数奇な運命を辿った人と自分の運命を重ね合わせる一つの方法と監督は考えているのかもしれない。
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