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2007年2月20日 (火)

赤い旅団を急襲、15人逮捕

Br_ 極左集団、赤い旅団のメンバー15人が襲撃を計画していたとして逮捕された(コリエレ・デッラ・セーラ、2月13日)。

ミラノ検察局は、《新赤い旅団》のネットワークを襲った。逮捕者の中には労働組合Cgil(イタリア総同盟)のメンバーが複数いた(すぐに停職処分を受けた)。

検察官のイルダ・ボッカッシーニによると、彼らは、国家に対する戦争を企てていたという。標的の中には、労働法学者のピエトロ・イキーノや、ミラノのベルルスコーニの家などが含まれていた。

赤い旅団の歴史が紹介されている。

1969年創立:アルベルト・フランチェスキーニがその著書「マーラ、レナートと私」の中で、大都市の政治集団の集会を呼びかけた。

1970年スローガン:1970年代には、「衝突の音を高めよ!」というスローガンが知られる一方、レナート・クルチョなどが学生運動からやってきた。

1970年最初の襲撃 1970年9月にミラノで、Sit-Siemens の重役ジュゼッペ・レオーニの自動車が焼かれた。

1971年 アジびらに初めて、円に星のシンボルマークが登場する。赤の地に白で星が描かれる。

1974年 脅迫に効果が見られなかったため、赤い旅団は、「国家への攻撃」を決定。最初の行動は、1974年4月18日、ジェノヴァで、検察官マリオ・ソッシの誘拐であった。

1974年から衝突は激しさを増す。国家はカルロ・アルベルト・ダッラ・キエーザ将軍が、組織にスパイを潜入させ、クルチョやフランチェスキーニを逮捕した。

1976年 赤い旅団の最初の犠牲者は、検察官フランチェスコ・ココで、ジェノヴァで、1976年7月に殺された。

1978年 3月16日、キリスト教民主党党首アルド・モーロが誘拐される。55日間拘留。5月9日、遺体が発見された。

1979年 ジェノヴァの労働組合員グイド・ロッサが殺される。

1981年 国家の反撃。特別法と逮捕。モーロ誘拐を指揮したとされるマリオ・モレッティを逮捕。

1985年 3月27日、経済学者エツィオ・タランテッリがローマで大学の前で殺される。

1988年 4月6日、上院議員ロベルト・ルッフィッリが、フォルリで郵便局員に扮装した赤い旅団のメンバーに殺害される。

1999年 労働大臣アントニオ・バッソリーノのブレーンのマッシモ・ダントーナが殺害される。

2002年 3月19日、労働法学者のマルコ・ビアージがボローニャで殺される。5人のテロリスト、ナディア・リオーチェ、ロベルト・モランディ、マルコ・メッツァサルマ、ディアーナ・ブレファーリ・メラッツィ、シモーネ・ボッカッチーニが終身刑を宣告された。

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コメント

昨年『夜よ、こんにちは』という映画を見て、赤い旅団って、過去の団体だと(勝手に)思っていました。

投稿: marinara | 2007年2月20日 (火) 12時43分

そうですね。日本では、極左の運動が日本赤軍の浅間山荘事件以降、急速にしぼんでいった印象がありますが、イタリアの場合、70年代がいわゆる鉛の時代で、大きなテロ事件が続いたのは周知の通りです。

ただし90年代の冷戦以降は、主要政党でも、共産党は左翼民主党となり(一部は共産主義再建党となった)、右派のイタリア社会運動(ファシストの流れをくむ)は国民同盟と名前を変え、ファシズムと訣別したわけです。

主要政党だけを見れば、政党のスペクトラムの幅は、右も左も、中道よりになって、中道左派、中道右派と呼ばれるようになったのですが、そこに吸収されないもっと過激な人たちもいるわけですね。

投稿: panterino | 2007年2月20日 (火) 16時54分

赤い旅団は既に歴史になったと思いました。parking

フランスのファーストレディーのカーラ・ブルーニ夫人や彼女の家族は当初裕福な自分達が赤い旅団の標的になるのを恐れイタリアのトリノからフランスへ移住なさったそうです。present

昨日ネットで彼女は夫のサルコジ大統領にある赤い旅団の女性メンバーをイタリアへ送還することを人道的理由の上是非止めて欲しいという意見をサルコジ大統領にアドバイスしたそうです。secret

投稿: 台湾人 | 2008年10月15日 (水) 12時01分

台湾人さん

そうですね。イタリアでは、以前ほどの勢いはないものの左派も右派も古い組織が残っていることがありますね。大きな政党の場合は、何度も組織や名前が変わっていますが。

フランス大統領夫人のカーラ・ブルーニについては、おっしゃる通りですね。

投稿: panterino | 2008年10月15日 (水) 22時08分

残虐な犯罪者に人道主義は適用するのだろうか?mist

イタリアの被害者の親族の怒りや不満が分かるような気がします。spade

篠原涼子がドラマの『アンフェア』の決め台詞のように『アンフェアなのは誰か』と一言聞きたいです。cute

サルコジ大統領よ、後悔しないように慎重な判断をして欲しいです。cat

投稿: 台湾人 | 2008年10月15日 (水) 23時13分

台湾人さん

そうですね。話題になさっているのは、マリーナ・ペトレッラのことだと思いますが、赤い旅団のメンバーでフランスに逃亡したわけです。イタリア政府は、強制送還を要求しているが、フランス政府は、彼女の健康状態がすぐれないのを理由に拒絶しているわけです。

マリーナ・ペトレッラについての判断は、なかなかむずかしいものがあるのでしょう。一般論として申し上げれば、ご存知のように1970年代のイタリアは鉛の時代と呼ばれ、右派、左派ともにテロ活動がありました。10月15日の記事によると、鉛の時代以降にテロ活動に関わって逮捕された人は6000人におよぶのですが、現在、24時間、刑務所に収監されているのは、71人にまで減っているそうです。

大きく見れば、冷戦の終結という文脈があって、左右の対立、対決は、議会や選挙を通じてという方向になってきているのだと思います。もちろん、例外はありますが。

投稿: panterino | 2008年10月16日 (木) 23時09分

イタリアの政治もアメリカ合衆国のように複雑ですね。taurus

料理は美味しいし、観光名所や綺麗な風景が多いし、工業も発達していて、生活水準も台湾のような後進国より遥かに優れているので結構憧れです。downwardleft

イタリア南部の治安は良くないとよく耳にします。note

ヴァレリア・ブルーニ・テデスキの映画は好きだし、カーラ・ブルーニのアルバムも一枚持っています。sad

台湾の新聞の見出しでは『姉妹共に政治を干渉している』と書いてありました。shock

この世の中警察や検察官そして裁判官がしっかりして法律は善良な市民を守り悪い悪人を処罰するのが正義であると思います。run

投稿: 台湾人 | 2008年10月19日 (日) 22時52分

台湾人さん

そうですね。カルラ・ブルーニ姉妹は、いまやフランス大統領に最も近い立場にいるわけで、影響力を行使しうるので、そういう批判をうけることも不思議ではないですね。

サルコジ大統領は、もともと右派ですが、左派の人材を登用したり、なかなか単純な人ではないので、夫人に影響されているのか、それとも、自分では言いにくい、やりにくいことを、夫人を口実にして、実現しているのか、そのあたりは不明ですが。

投稿: panterino | 2008年10月20日 (月) 11時18分

『鉛の時代』ですか。art

初めて聞いた名詞です。sharp

昔の学校の歴史の授業は外国史の部分は適当でアバウトにやっていたのでヨーロッパ好きな私は結構落胆しました。d-point

私も日本の学校で外国史の授業を受けてみたいです。cute

日本の教育は質が高いので羨ましいです。pouch

政治は東西を問わずに複雑で厄介ですね。bearing

投稿: 台湾人 | 2008年10月20日 (月) 16時35分

台湾人さん

『鉛の時代』というのは、1970年代のイタリアを指す言葉で、鉛は銃弾が鉛で出来ているからで、銃や爆弾によるテロリズムの時代という意味です。

極左のテロだけではなく、ボローニャ駅やミラノの銀行のように極右による(とされる)爆破事件もあった時代で、イタリアの現代史の暗い一面ですね。

投稿: panterino | 2008年10月22日 (水) 01時26分

イタリアも日本みたいに平和で安全に暮らせる国になって欲しいです。yacht

トリノ、ジェノヴァ、ミラノ、ローマ、パルマなど工業が発達している都市は北部に集中していて南北の格差社会の問題は最近知りました。t-shirt

『新・赤い旅団』の存在も最近知りました。diamond

イタリア当局は取締りを強化していますか?tulip

投稿: 台湾人 | 2008年11月 4日 (火) 13時20分

台湾人さん

現在のイタリアは、平和で、おおむね安全な国であると思います。(一部の都市の一部の地区では、夜間の外出に注意が必要かもしれませんが)。

イタリア当局が、(極左や極右への)取締りを強化しているかどうかは、残念ながら、判りません。

投稿: panterino | 2008年11月 4日 (火) 18時31分

2011年新年明けましておめでとうございます。私は2010年の10月25日から11月19日まで軍隊で約三週間半兵役の軍事基礎訓練と職務訓練を受けていました。sun

正直言うと北朝鮮のツアーから帰ってきたような感じなので、日本、イタリアやフランスなどの先進国の自由、民主と人権の尊さと大切さを肌身で痛感しました。upwardleft

私の親が生まれた1950年代や私より年上の従兄弟や従姉妹が生まれた1970年代の台湾は戒厳令がまだ解除されておらず、国民党の特権階級を除いて一般庶民の海外旅行や留学は許されませんでした。mail

1983年生まれの私は今年でもう27歳なのに、ヨーロッパどころか北米すら行ったこともないし、おまけに大好きな日本でさえ毎年の夏と冬に思い通りに遊びに行ける訳ではないので、時々やるせなさと脱力感を感じ、一人で涙を流します。sad

国民党の連中は簡単に海外旅行や留学ができて、おまけにアメリカ合衆国やカナダの国籍や永住権も簡単に入手できるので、考えるだけで本当に腹が立ちます。wobbly

投稿: 台湾人 | 2011年1月11日 (火) 10時57分

台湾人さん

なるほど、国籍によって、海外に行く不便さがまったく異なるのですね。
個人と国家の関係は、本人の意志とは関わりなく、パスポート、出入国では問題となってきますね。

自由に旅することが可能であることのありがたさが、わかりました。

投稿: panterino | 2011年1月13日 (木) 22時42分

イタリアの好きな人って、『生れながらの極左思想の持ち主』が多くないですか?極左、といっても過激派という意味ではなく、『この世の中から戦争や貧困、格差を一切なくすためならその大義に殉じてもいい』と考える人のことです。イタリアの協同組合を紹介するサイト内のページをさかのぼっていくと左翼団体のHPに行き着くこともあるし、精神病院を廃止する180号法、というのも政治の道具としての精神医療への告発であると見るべきでしょう。

投稿: ねこちゃん | 2013年7月 4日 (木) 18時14分

ねこちゃんさん

大変興味深いコメントありがとうございます。
おっしゃるように大義(理想、イデア)のために殉じてもいいと考える人は、
日本よりもイタリアに多いような気がします。
(イタリアの好きな人もそれに感化されるのでしょうかね)。

さらに言うと、大義に殉じようという志をもった人は、左派にも、あるいはまた、
カトリックのなかにもいるように思えます。

投稿: panterino | 2013年7月 4日 (木) 18時35分

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