文化相、ファシズム時代の芸術を再評価
文化相のフランチェスコ・ルテッリは、1960年代に雷で破壊された「投げ槍の投擲手」の復元の記念式典で、ファシズム時代の美術の価値の再評価を呼びかけた(コリエレ・デッラ・セーラ、7月28日)。
ルテッリ(副首相でもある)は、ファシズム時代の政治には否定的であるが、美術や建築は評価できるという立場を表明した。
この時代を代表する建築家としては、アダルベルト・リベラ、ジュゼッペ・テッラーニがいる。
コモの戦没者記念塔
(ジュゼッペ・テッラーニ、1930-33)
こうした動きに対して、批評家たちの立ち場は別れているが、再評価の必要性に関しては一致している。ピオ・バルディは、この時代の建築物も歴史の一部であると述べている。
一方、マッシミリアーノ・フクサスは、再評価の正当性を認めつつも、歴史の再解釈とは区別する必要があると念を押している。
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コメント
二番目の写真にあるクルツィオ・マラパルテのヴィッラですが、先年カプリ島へ行ったときに見ました。すごいものでした。完全に海からしかアクセスできない場所によくまあこんなものを建てたと感心しました。
このヴィッラの屋上でマラパルテが自転車に乗っている写真が残っています。
日本語で読めるマラパルテの著作は二点だけですが、癖のある著述家ですね。
投稿: Shibano | 2006年8月 3日 (木) 07時49分
残念ながら僕は、マラパルテのヴィッラを直接見たことはありません。
映画では、ゴダールの『軽蔑』に出てきますね。ブリジッド・バルドーが、いじけた感じだったのが印象に残っています。
投稿: panterino | 2006年8月 4日 (金) 00時31分