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2006年5月 5日 (金)

《母なる自然》

Photo_8 (写真は映画祭公式ホームページのもの)

《母なる自然》。イタリア映画祭2006(有楽町、朝日ホール)。

マッシモ・アンドレイ監督。原案とプロデューサーのウンベルト・マッサおよび主役デジデリオ役のマリア・ピーア・カルツォーネが来日。

ここからネタバレありです。

題材として興味深い映画で、性転換者、ゲイが多数出てくるのだが、映画を観る前に、性転換者を演じている女優を、女優として実際に見てしまったことが、ちょっと残念だった。

最初に映画を見るときには、主役のデジデリオが見た目は女性だが、女ではないことが語られるので、これを演じているのが本当に性転換者なのか、どうかと頭にクエスチョン・マークを浮かべながら観たほうが面白い映画だと思う。

ストーリーは比較的単純で、一人の男が、一人の女と一人の性転換者を同時に好きになってしまって、という話。

その三角関係からはずれるが、この映画ではゲイたちで芝居をつくろうとしているのだが、その演出家のマッシミーノ役を演じていたヴラディミール・ルクスリアは、4月の総選挙で中道左派(共産党再建党)から出て当選し、下院議員となり、ヨーロッパで初のトランス・ジェンダーの国会議員になったそうである。

トランス・ジェンダーというのは、紛らわしい概念だが、ルクスリアの場合、普段、女性の服装をし、女性のトイレに行くそうだ。しかし、性転換手術は今のところ受けていない。だから、手術をうけていれば、性転換者(transessuale) となるが、普段の服装や態度が女性ということで、トランス・ジェンダーと呼ばれ、性転換者とは区別されることもあるし、ルクスリア自身もそう望んでいるようだ。

マッシモ・アンドレイはこれがデビュー作。

同時上映の短編は、《葉っぱの下に》。ステファノ・キオディーニの2005年の作。登場人物は二人。チェチーリア・ダッツィとヴァレーリオ・マスタンドレア(阿部寛に似ている)。

ここからネタバレです。

男は店にいて、女が車で来て、いつも男のほうを見つめているのだが、事情が謎。それが何回か繰り返され、ついに、女が自動車からおりて車椅子に乗る。男は、店の前に身障者優先の車椅子のマークがあったのに、それが落ち葉で隠れていたことに気づく。

日本で言えば、公共広告機構のCMを長く長く伸ばしたような短編(12分15秒)である。ふと落ち葉って、われわれの固定観念、柔軟に運用できない規則とか、障害者が自由に生きることを妨げるもののメタファーかな、とも思わせられる。

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