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2006年4月 1日 (土)

囚人に大学の授業

イタリアで初めて(おそらくはヨーロッパで初めて)、囚人が監獄にいながら、光ファイバーを通じ、リアルタイムで大学の授業を受けている(コリエレ・デッラ・セーラ、3月26日)。

レッジョ・エミーリアには、370人の被拘留者がいるが、そのうち刑が確定しているのは140人。そのうちの9人(全員刑が確定)が囚人学生である。

モデナ・レッジョエミーリア大学の Comunicazione e marketing のコースが対象である。

教授は、大学の教室で、テレビカメラの前で授業をする。囚人学生は、ヘッドフォンをつけ、コンピュータの画面の前で見聞きする。ヴィデオ会議の要領で、学生には教授の姿が見えるし、チャットあるいは音声で、質問をすることも出来る。

簡単なようでいて、これを実現するためには、内部やオンラインの安全確保という点で、様々な困難がともなった。

9人が登録しているが、レッジョエミーリアの監獄で、14人を募集した。30人の応募があり、そのうち選ばれたのが9人ということである。5人分の空きがあるが、登録が受け付けられるための基準があるからで、知的能力の他に、監獄での素行や犯した犯罪のタイプ、刑の重大さなどが考慮に入れられる。

各課程の最後には、三人の教授の前での試験がある。大学部門に割り当てられた獄中の二部屋で行われる。

これを始めたのは、ボローニャ大およびモデナ・レッジョエミーリア大のピエル・チェーザレ・ボーリ、アルベエルト・メッローニ、トンマーゾ・ミネルヴァの三教授と、刑務所長のジャンルーカ・カンディアーノである。

この学校の実現にかかった費用ー教室用の部屋、設備、光ケーブル、コンピュータなどーは、3万3千ユーロ(462万円)で、授業料は、刑務所と大学の取り決めにより、無料である。

刑務所長は、「こんなことを始めるなんてちょっと頭がおかしくないと出来ないことだが、我々は、以前とは違った人生についての考えを持つ人間をここから出すことに懸けているのです」

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コメント

税金(ですよね)をかけてのことなので、反発も多いでしょうね。でも、すごくいい考えだと思います。心を入れ替えて出直してくれるといいですね。

投稿: azusa | 2006年4月 2日 (日) 18時52分

そうですね。前例のないことなので、実現まで苦労がしのばれます。
この大学コースに参加した囚人は一番ましな人で「懲役10年」なので、成果が出るのは先のことですが、彼らは、あと何年で卒業証書がとれるかを楽しみにしているそうです。

投稿: panterino | 2006年4月 3日 (月) 23時21分

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