フォルリのマドンナ像、血の涙を流す?
フォルリ(エミリア・ロマーナ州)の聖母像に血の涙らしきものが付いているのが見つかり、捜査・検証作業が開始された(コリエレ・デッラ・セーラ、3月22日)。
このマドンナ像は、1909年12月8日に、教区司祭のドン・コスタンティーノ・チェコーニが、ルルドに巡礼したのを記念して献上したものだという。
この騒ぎのあと、よく似た像と置き換えられたが、本体は、司教館で厳重に保管されている。
第一発見者は、年金生活者のマリーサ・グレッピさんで、5日前の夕方6時15分に、アヴェマリアの祈りを唱えながら顔をあげると、マドンナ像の二つの暗いしみに気が付いた。
「血の涙を流している!」と動揺して、教会内にいた二人の友人に知らせた。「私のために涙を流していると思いました」と彼女は地元紙の記者に語っている。
彼女は、友人たちが、すぐに(像のある)壁がんに駆けつけなかったのを怒ったという。「でも、別の友人に挨拶していたんですよ」。ただし、彼女らも信じていないわけではない。リータ・オルターリさんは、よく考えつつ、「あの像は、前からとても悲しそうな眼をしていました」。もう一人は、「涙は、右目から流れ落ちたのは、鼻と口の間で止まり、左側のは、唇まで達していました」
一月ほど前に赴任したリーノ・ピッツィ司教は、像を移動することを決定した。司教区のスポークスマン、フランコ・ザギーニ師は「司教は、我々と同様に、事態が正常とは異なり、検証すべき物証があると考えました。科学的面からも、ひょうっとして犯罪にあたるかもしれないという点からも、デリケートな案件です」
司教は、犯人不明のまま、警察に届けを出した。カラビニエーリ(国防省警察官)は、捜査・検証を開始し、信者の聴取、現場の写真撮影を行った。
検査は、像に付着した物質が、「化学的なものか、有機的なものか」を調べる。「ケチャップや染料、人間の血ということもありうる」と専門家。
犯罪か? 「器物破損や、民衆の軽信の乱用ということになりうる」。
あるいは? 「超自然的な現象ということもありうる。その場合、この件は、われわれの手から離れる」
記者の感覚では、フォルリではほとんど信じている人はいないという。
司教区庁では、最初から冷静な対処をよびかけている。司教区庁は、「慎重に待っている」。また、「動かしてからは、像は新たに涙を流すことはなかった」とのことである。
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