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2006年1月 7日 (土)

マリオ・ドラーギ、新総裁に

イタリア中央銀行の新総裁にマリオ・ドラーギが選ばれた(12月30日、コリエレ・デッラ・セーラ)。

ドラーギは、初の任期つき総裁である。6年の任期で、一度だけ再任が可能。ドラーギは現在、ゴールドマンサックスの30人いる共同経営者(副社長、partner) の一人。閣議で承認をえて、イタリア中央銀行の上級委員会の承諾を得て、チャンピ大統領による指名を受けた。

この人選は、ヨーロッパ中央銀行のトリシェ総裁にも歓迎されているし、政界も左右両陣営から同意を得ている。

ドラーギは第9代のイタリア中央銀行総裁になる。初代は、1928年に指名されたボナルド・ストリンゲルだそうだ。これまで最年少で総裁に任命されたのは、ヴィンチェンツォ・アッゾリーニで、50歳であった。

マリオ・ドラーギは、ローマ生まれ、58歳。10年以上にわたり国庫省の総局長をつとめた。1990年代に展開された様々な民営化の立役者だった。株式公開買い付けに関する法には彼の名が冠されている。

1970年代に、奨学金を獲て、MITでモディリアーニ(のちノーベル賞)のもとで学ぶ。イタリア人でPh.Dをとった最初だという。

順風満帆に見えるエリート中のエリートに見えるが、家庭的には苦労もあったようだ。15歳でやはり銀行員だった父をなくす。ほどなくして、母も世を去る。ドラーギは、家長となって、弟妹の面倒を見る立場に立たねばならなかった。アンドレイーナは美術史家となり、1999年にローマで中世のフレスコ画を発見した。マルチェッロは、小さな企業を営んでいる。兄弟は、Massimiliano Massimo高校を卒業。イエズス会の営む高校で、イタリア経団連会長のルーカ・ディ・モンテツェーモロや、警察のトップ、ジャンニ・デ・ジェンナーロ、テレビ司会者のジャンカルロ・マガッリもその仲間。エリート校で、厳しい学校でもあったが、ドラーギは、ガリ勉というわけでもなく、バスケットのチームを作ったり、テニスを楽しんでいた。

家庭は、夫人セレーナと子供が二人フェデリーカとジャーコモ。セレーナ夫人はパドヴァの貴族の出で、先祖にビアンカ・カッペッロというフランチェスコ・デ・メディチの夫人がいるという。娘のフェデリーカは30歳で、バイオを学んだ後、MBAをニューヨークで取得したばかり。息子ジャーコモは27歳で、ミラノのボッコーニ大を卒業し、モルガン・スタンレーのトレーダーをしている。

ドラーギのこれまでの業績でもっとも顕著なのは、民営化で、1993年に民営化委員会の委員長に任命されている。そこで、高速道路、電話、銀行とあらゆる分野のものを民営化して、イタリア政府に1080億ドルの歳入をもたらした。

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