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2005年12月29日 (木)

ル・ゴフ、辺獄の次は煉獄が消滅するだろう、と語る

辺獄(リンボ)の存在が否定された後は、煉獄の存在が否定されるだろうと、中世の研究者ジャック・ル・ゴフが語った(コリエレ・デッラ・セーラ、12月19日)。

辺獄という言葉が最初に登場したのは、ピエトロ・ロンバルド(1160死亡)の神学なので、辺獄は1000年持たなかったことになる。

煉獄は、聖書にはっきりと言及されているわけではないが、それらしい考えが示唆されている所といえる。

ジャック・ル・ゴフは『煉獄の誕生』(法政大出版局)を著わしたことで知られるフランスの歴史家であるが、彼によると、「ある種の信仰内容は、ある一定の歴史的持続しかもたないが、それは厳密に言えば、公式の信仰とは関係がない」。辺獄は、「12世紀に、こうした考えが生まれ、すぐにスコラ哲学にとりあげられた」

ル・ゴフの強調するところによると、「キリスト教における来世は、最初は、天国と地獄しかなかった。この二カ所に加えて、どちらかというと暫定的な場所が三つ生まれた」。

「教会は、2つの辺獄があると考えていた。第一の辺獄は、旧約聖書にでてくる善なる人たちで、イエス・キリスト登場以前の人。しかし、イエスがこの世に生を受けたときに、辺獄にやってきて彼らを天国へ連れて行ってくれたので、ここは空っぽになった」。

「これに対し、もう一つの辺獄は、洗礼を受ける前に死んだ子供たちである。彼らの境遇には曖昧なところがあった。洗礼は受けていないのでえ、天国には行けなかった。個人的な罪は負うていない。私は、現代の神学者たちは、この困難な問題に正統的な解決を与えようとしているのだと思う」。(つまり、辺獄の存在を否定して、神の慈愛により、彼らが天国に導かれるという考えである)。

そして煉獄の問題である。「私は煉獄の存在も否定されると思う。歴史的にある一定期間に結びついたもので、12世紀に生まれ、今日消滅しつつあるのです。煉獄のように、一時的にとどまる場所というあの世の存在が、最終的なものとは思えません」とのこと。

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