ボローニャ市長と移民
ボローニャ市長、セルジョ・コッフェラーティの移民取り締まりが、問題となっている(10月23日、コリエレ・デッラ・セーラ)。
ボローニャ市長が取り締まりを強化したのは、信号待ちのところで、窓を拭いて、お金をもらう人たちである。
また10月19日には、ルーマニア人の郊外のキャンプを立ち退かせている。
コッフェラーティはもと労働組合CISLの書記長であり、この社会的弱者への厳しい姿勢が、左派陣営(特に共産党再建党)の中で論争をまきおこしている。
コッフェラーティの立場では、まず、法律を守って、そののちに連帯がある、ということになる。
ちなみに、ボローニャの不法でない移民は5万6000人(2004年)で、2002年の3万8000人から上昇している。
また、ボローニャ市民の85パーセントは、市長の移民に対する方針を支持している。
背景には、ボローニャ市民の58,4パーセントが犯罪が増加していると感じていること(2004年の資料で、2003より6ポイント増加)がある。
そのため法と秩序の重要性を市民が強く認識する方向に動いているということだろう。
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コメント
犯罪がすべて移民によるものでなくても、やっぱり人間は「よそもの」を警戒しちゃうんですね。私が以前住んでいた町も中国人や韓国人が多くいました。悪い人ではないのだろうけれど、なんだか怖いなあと感じてしまうわたしがいました。
投稿: azusa | 2005年11月 3日 (木) 23時29分
移民の問題は、難民とならんで20世紀から引き続く難題の一つでしょうね。
EU全体でも、入国管理、密入国対策は、しばしばイタリアだけでなく、イギリス、スペインなどのニュースでも取り上げられています。
アフリカならアフリカでまっとうな暮らしができれば、場合によっては命がけ(おんぼろの船に大量の人が乗せられている)、あるいはマフィアに大金を渡してヨーロッパに密入国しようとする人はほとんどいないのでしょうが・・・
根っこは、南北問題なのでしょうか。
投稿: panterino | 2005年11月 4日 (金) 11時24分